ゆきて帰りし道で

映画と、児童文学と、絵本 etc.

他ブログから引っ越してきました。 まだ体裁やリンクが不完全です。内部リンク切れしています。

私のハンドルネームは「カルミア」というのですが、ご存じの通り私はトールキンが好きですので、エルフ語から取りました。綴りにすると、Calmir というところです。

意味は、cal は (kalやgalと同じく)「shine 輝く」を意味し、mir は「jewel 宝石」。 mirは、Boromirのmir と同じです。

今思えば、Boromirの名前の意味を調べたりしているところから、いろいろ調べていって思いついたんですね。そのころ調べたサイトはもう忘れてしまいましたが、Boroの部分は「忠実な」とか「誠実な」(「不変の」?)。mirは「宝石」なんだ、と分かったときの喜びは今でも覚えています。

余談ですが、現実世界には、カルミアという花があるんですよ。綴りは違いますけど。Kalmia 。それともかけているつもりなんです(笑) 輝く宝石でもあり、花でもある。素敵でしょ?(笑)

で、この花にはなんと「エルフ」という種類があるんですよ。

参考サイト「みんなの趣味の園芸」のサイトから、‘エルフ’ カルミアの種類(原種、品種) のページ

ますます関連づけが強まったようで、自分で言うのもなんですがこの名前を思いついた時は嬉しかったですねぇ

あ、でも、輝く宝石間違ってるよ!というならば、教えてくださいね~


さて、本題です。

Calmirが、カルミルやカルミールじゃなくて、なんでカルミアになるか、ということですが。

単純に考えるとボロミアと同じだから同じ発音という発想なんですけど

しかしそこにはまた理由があるわけです。つまり、トールキンの物語の世界には言葉の発音にも規則があり、例えば、ガンダルフはギャンダルフではない。(映画のイライジャ・ウッドさんはギャンダルフと発音しているようにも聞こえますが…。)

(発音記号などは書けないし、便宜上カタカナで表記します。以下同じ)

ただ、「mir」に関しては、「ミール」と読むという話も聞きます。「mîr」 と長母音記号がついているから?  長母音などの記号はどういう時につくの? たぶん「ミール」が正しいんだろうなあ。けれどBoromirと名前につくと記号はなぜ無くなるの? などなど私はその点についてはわからない。ぜひご教示くださいね!

(それに、シンダリンではなくクウェンヤ形では「mírë 」となるようで、そこまでいくともうボロミールのほうが正しいのか、という気にもなる…。)

ただ、なぜ一般に邦訳ではボロミルではなくてボロミア、イシルドゥルではなくてイシルドゥアと表記されるのかという点においては、『シルマリルの物語・下巻』「発音上の諸注意」に書かれているからだ、と思っている。

ER,IR,UR 子音の前(例えば Nerdanel, Cirdan, Gurthang)或いは語の終り(例 Ainur)に来た時は、英語の fern, fir ,fur の場合のようには発音せず、air, eer, oor のように発音する。


なのに、である。

『ロード・オブ・ザ・リング』の映画では、エルロンドがイシルドゥアに向かって叫ぶ場面で「イシルドゥール!」と発音しているように思えてならない。それがずっと不思議だった。
(いや、それを言うならギャンダルフだってそうじゃないかと言われればそうなんですが、ギャンダルフは間違い、イライジャさんは言い違えている、ということはよく聞いたんですね。)

ところがここにきて、
「中つ国Wiki」のサイト、エルフ語(コメント)のページ
に、私と同じ疑問が議論されていることに気づきました。

引用して良いのかしら…? 要約しますと、
「邦訳では「eア iア uア」の法則がなされているのに、Tolkien Gateway のサイトの音声ではボロミル、イシルドゥルと言っている。なぜか?」
といったようなことについての議論。

問題提起に対して回答にあたるコメントそれぞれに、ふむふむと興味をひかれながら読んでいます。

へえと思ったのは、トールキンの肉声でさえ、(ボロミアのところはちょっとわかりませんが)発音が法則と違う? といったこととか、ER,IR,URの法則はあくまでも「母音」に関してのことで「r」についてではないのでは? といったこと。

後者については、あっ、そうなんだ! と改めて気づかされた。

けれど、それならなぜ邦訳ではボロミ「ア」になってるんだ?という疑問にまた舞い戻らされてしまう…うーん…。


と、疑問のまま締めようとしたのだけれど、また調べている間に気づいてしまった。灯台下暗し。「中つ国Wiki」に、答えになりそうなことを発見!

ER, IR, UR の説明のところで、

補足:ここで問題にされているのはrの前の母音の発音である。※※

邦訳:エア、イア、ウア
rは基本的に巻き舌の音だが、語末または子音の前にある場合は従来通りrを半母音のように表記する。※※

とある。

そうだったのか、巻き舌…。だけど邦訳では「従来通り」半母音、ということは「ア」と表記ということ?

ということは…結果的に、邦訳が<間違って>おったんかい!!


いやぁ…<間違い>ではないのかもしれないけど。ただいまショックを隠せません。ずっと「ア」であることに愛着を覚えていたので。そうなんだぁ…ボロミ(ー)ルだったんだ…

というところで、そろそろ終わりとします。ここまで読んでくださってありがとうございました。


参考文献

『シルマリルの物語(下巻)』. トールキン, J.R.R. 田中明子訳. 2002年2月20日第1刷発行. 評論社.

『新版 指輪物語 追補編』. トールキン, J.R.R. 瀬田貞二、田中明子訳. 2003年12月20日初版発行. 評論社(評論社文庫).

参考サイト

「中つ国Wiki」のサイト(管理人:教官様)から Comments/エルフ語のページ
単語及び固有名詞の発音と邦訳 のページ

「Tolkien Gateway」のサイトから Boromir のページ

引用

※ 上記参考文献『シルマリルの物語(下巻)』 113ページ

※※上記参考サイト「中つ国Wiki」単語及び固有名詞の発音と邦訳 のページ、その他母音について の項目
(2017-02-18 (土) 04:29:07 時点)


今日は、Tolkien Writing Dayの企画に参加させていただき、この記事を書いています。

今日は、Tolkien Writing Dayの企画に参加させていただき、この記事を書いています。

トールキンアドベントカレンダー2017 バナー この記事は、トールキン Advent Calendar 2017の23日目の記事です。


今回は、トールキンそのものについてのテーマは書くことができませんでした。

主催者様のご厚意により、直接トールキンと関係なくても、トールキンの世界を知りたい深めたいという趣旨であれば可能というお言葉をいただき、今期自分なりに気づいたことを記したいと思います。

そもそもの発端は、ツイッターでゴラムの絵を描いたこと。

「バキンズ」の題目にそって絵を考えていた時、ふと【ビルボの情け】の場面の叫ぶゴラムの絵にしようとしました。あの場面のセリフはどうだったか。本を確かめてみます。

「どろぼう、どろぼう、どろぼうう! バギンズめ!にくむ、にくむ、いつまでも、にくむう!」

原書も見てみます。

「Thief, thief, thief! Baggins! We hates it, we hates it, we hates it forever!」※※

原書の記述で最初に思ったことは、

【「どろぼうう」「にくむう」といったような書き方はされていないんだな。シンプル。】

といったことでした。

ところがふと、気づきます。

疑問点について

【ん? We hates って、何か変じゃない…?
 Weだから、sはつかないはずでは…。
 We hate じゃないのかな…?】

【sがつくということは、もしかしたら、「my preciouss」とかよく言うのと同じように、sss…と、なまってるのかな…?】

それにもう一つ。

I ではなくて、We なのは、 「わしら」だから、わかる。ゴラムはよく「わしら」という。 だからWeになるのだろう。だが、hate you ではなくて、hate it なのは…?
「おまえ」がにくい、んじゃなくて、 “Baggins”というもの、がにくいのだろうか…?】

そういえばゴラムはよく「my precious」といいますね? I ではなくてWeなのに、「わしら」なのに、「our precious」ではないのだろうか? その言い方はあまり聞かないような…。 いつも「my preciouss」と聞くような気がする。 なぜだろう?

今まで深くゴラムの言葉づかいを英語で考えたことはありませんでした。「いとしいしと」「my preciouss」と言うのだろうな、程度は分かっていましたが、それ以上は必要な時必要な個所を考えてみる程度です。

私たちの、はourだったよな?とか、 He She Weの場合の活用形は…など、とても久しぶりで思い出しました。

その時、ツイッターで相互フォローしていただいている
Koheluin (@Koheluin) さんが、ツイートしてくださいました。

さっそく答えをだしてくださりありがとうございます

やはり、ゴラム(ゴクリ)独自の言葉づかいからという意味みたいです。

改めて英文を見てみますと、「sss」 と言ったり、「is」を「iss」と言ったりしているもよう。

そこで、ひらめきました

【そうか! もしhateなら、瀬田さんは「にくむう」とはしなかったのかも…!】

【そうだ、きっと、だから、 「どろぼうう」「にくむう」なんだ!】

(と、その時、感じました!)

ゴクリの言葉づかいがああだから、それが訳に反映されてるんだ!。「thief」は単語として間違ったり言いよどんだりしていないにもかかわらず、「どろぼうう」としているのは、ゴラム独特の言葉づかいがあったから。この文章のみならずゴラムの人物描写を反映した今までのセリフも全部集約してのことなのだろうな、と感じました。

また、「it」についても、詳しく他の部分の英文を見れていませんが、他の部分でもゴラム独特の語法と見ることができそうです。

なので、先に書いた、
【「おまえ」がにくい、んじゃなくて、 “Baggins”というもの、がにくいのだろうか…?】
というのは考えすぎかもしれない、と思っていると…。

Koheluinさんの 「it 」についての考察をこちらに…

お、ゴラムの人格を裏付ける独特語法、というのみならず、ビルボを「it」として「食料」として見ているかもというご意見から、なんだか賛同して下さったかのように感じてしまいました 嬉しかったです。

さて、つらつら書きましたが、未熟ながらここに英語の原書のゴラムの言葉づかいを少し見ることができ、そこには彼の人物像が表れているのだな、ということを発見した次第です。そしてそれを的確に翻訳した瀬田貞二さんの技量に唸らされたことをここに記して、この記事を締めくくりたいと思います。

(最後にひとつ気づいたのは、『The Hobbit』 では何度か使われている「preciouss」 とsが2度続く言い方は、『The Lord of the Rings』ではあまり使われていないようですね? 少し不思議に思いました)


トールキン, J.R.R.『ホビットの冒険』. 瀬田貞二訳. 1979年10月23日第1刷発行 2000年8月18日新版第1刷 2012年11月15日新版第20刷. (p.177). 岩波書店(岩波少年文庫・上巻).

※※ Tolkien, J.R.R. The Hobbit or There and back again. 1999. (p.83). HarperCollins Publishers. Paperback edition.


謝辞

今回の投稿に際し、ご助言ご協力を賜り、また、転載・ツイート埋め込みの許可をくださいました
Koheluin様に、深く御礼申し上げます。この投稿はご協力があってはじめてできたものです。

また、Tolkien Writing Dayとトールキンアドベントカレンダーの主催者である
Sayawen様に、この機会を与えてくださったこと、投稿に関してご助言賜りましたこと、深く御礼申し上げます。

NHK連続テレビ小説「べっぴんさん」 に出てきたピアノに、「HENRY TOLKIEN」とロゴが入っていたこと、ご存知ですか?

私も驚いたのですが、トールキン関係を検索していたとき、知りました。えっ、ドラマにそんなピアノが…と、土曜日にある1週間分の再放送で確認してみますと…。

第2回の再放送確認したら、長女のゆりがピアノを弾いている場面のロゴが確認できました! なぜか「H」のところがなにやら四角くなっているのですが、 「HENRY TOLKIEN」 と書いてあると思っていいですよね? 

ドラマ「べっぴんさん」からピアノの画像  ドラマ「べっぴんさん」からピアノの画像 拡大

こちらのサイトにある、ロゴと同じようですね。
参考サイト:London Street Viewsのサイトより

(参考:ヘンリー・トールキン印のピアノの修復をしているYouTubeありました。)

さっそく、ヘンリー・トールキンについて調べてみますと…。

参考サイト:れごらっせさまの、「緑の葉の森」のサイトから

こちらに、イギリスの国税調査のサイトからの情報、トールキン家と音楽との関係などが書かれています。
「緑の葉の森」トップページはこちら

上記のサイトさんで、トールキンのおじいさんがピアノ製造業のお仕事をしていたこと、また親戚の何人かが音楽関係の職業だったことについて書いておいでですが、その中にヘンリー・トールキンという人がいるそうです。

ドラマに出てきたのがHenry Tolkienのピアノなら、トールキンの親戚というか、祖先につながるピアノ職人の人なのでしょうか。 そのピアノがなぜ朝ドラに出てくることになったのでしょうか? ヘンリー・トールキン印のピアノとは、有名なのでしょうか? 私は聞いたことがなかったです。朝ドラに出た設定とすれば、戦前日本に輸入されていたのでしょうか?

そう、ふと、思いが浮かびました。(私、最近、トールキンとピアノのことについてどこかで読んだ覚えがある…。)

そうです。こちら一つ前の記事に挙げております、デアゴスティーニの「週刊100人」

ここに書いてあった事を思い出し、その偶然に驚きます。興味深いことが書かれています。

トールキンの父の妹「グレイスおばさん」「トールキン家の伝説」を語るのを十八番にしており、トールキンという名前の由来を語っている。

おばさんによると、トールキン家の祖先は神聖ローマ帝国、フランスで「向こう見ず」という意味の綽名で呼ばれた。「ハープシコードの演奏家」がイギリスへ渡ったとき、その綽名をのこし「トールキン」と名乗った。

「トールキン家の人間には、話をロマンチックに色づけする性質があった」ためそれらの話に信憑性はないけれど、 「トールキンの祖父はピアノ製造業を営んでいた」から、「グレイスおばさんのいう「ハープシコードの演奏家」とは由縁がありそうだ。」とのこと。
(「」内は引用

そういうわけで、トールキンの祖先には、やはりピアノ関係の人が続いていたのでしょうか。 たとえ遠い親戚でも、ヘンリー・トールキン印のピアノがあって、トールキンにつながっている、それがどういうわけかドラマに使われて映ったのかと思うとワクワクします。

そして、グレイスおばさんのような、「ストーリーテラー」が家系にいて、その血や性質がトールキンにまで続いてきたのだ、と思ったとき、感動を覚えるとともに、ホビット族みたいだな(笑)と思いました。


今日は、Tolkien Writing Dayの企画に参加させていただき、この記事を書いています。

選択テーマは自由テーマを選びました。トールキンと直に関係があるわけではないのですが…。単純にトールキン家のピアノが朝ドラに映った驚きと嬉しさ、それとピアノや音楽を通じてトールキン家共通の職業があったこと、また、トールキン家に受け継がれている想像力とロマンの力をくみ取ることができた出来事として、ご容赦いだたけますと幸いです。


参考文献:『週刊100人 歴史は彼らによってつくられた No.063 J・R・R・トールキン』 デアゴスティーニ・ジャパン 2004年8月31日発行

引用:上記参考文献 7ページ

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