「たったひとりの戦い」
アナイス・ヴォージュラード 作・絵/平岡 敦 訳
徳間書店



これも、落合恵子さんの「絵本だいすき!」で知りました。

ふたつの国の間の、「どうして始まったのか、だれもおぼえてい」ない長い戦争。


表紙の王子の視線、木に登って枝にすわって、じっと見ている目がインパクトあります。

「兵士たちが、ふたたび戦争を始めるのが見えます。
なんとかしなければ。そう思ったファビアンは、手紙を二通書きました。」


その前の、やはり木に登っている後ろ姿のファビアンの絵も、気になります。


作者のアナイス・ヴォージュラードは1973年生まれということです。
今まで読んできた絵本は、名作といわれたり昔からあるものが多かったけれど、
今度は、若い世代の絵本を読みました。

赤の国、青の国の部屋の色合いなど、デザイン的にも現代的な感じがします。

ファビアンは、どんなふうにして戦争をおわらせたでしょうか?

黄色の国の王が涙を流したところの描写が心に残ります。

「ファビアンが王様だったとき、」とあるけれど、それからもずっと平和が続くことを願います。