「ピーター・パンとウェンディ」
J.M.バリ 作/芹生 一 訳
偕成社文庫



「ピーター・パン」の映画(実写版)を見たので、本も読んでみようと思いました。
断片的にしか知らなかった、話の筋や登場人物。

ワニがなぜカチカチいっているのかもわかりました。
映画と同じところもあったけど、お父さんの描写はちょっと違うみたい。

タイガー・リリー、美人ですね。F=D=ベドフォードの挿絵(扉絵)を見て思いました。

ピーターの年齢は、どれくらいかよくわからない。
歯も生え変わっていないほんの小さな子かと思うけど、ウェンディは彼のこと少し好きみたいですし。
でも、ピーターが夢を見て泣いていると、膝の上にのせてあやしてあげます。

ウェンディとピーターが、お母さんとお父さんの<つもり>になっている場面は、
好きじゃない。

フックと戦っている彼の挿絵は、フックに比べるとかなり小さいです。フックが背が高いんでしょうけど。
こんな小さな子や迷子の子どもたちに、てこずる海賊たち。
迷子の子どもたちは、ネヴァーランドに住んでいるのは、なんとなくわかるけど、
海賊たちは、なぜネヴァーランドにいるのだろう。不思議に思うこともありました。

フックに同情してしまう場面があります。
「正しい作法」を守ったかどうか、悩み苦しむフック。
「自分でも知らないうちに、正しい作法を身につけている」(p.275)
水夫長スミーや、ピーターへの思い。

芹生さんの解説がよかったです。
知り合いのデーヴィズ夫妻の息子たちとの海賊ごっこなどの中から生まれてきたという、ピーターパンの物語。でも、それはただ頭のなかでだけで作られた話ではなかったという。

ピーターがはじめて登場する作品『小さな白い鳥』も読んでみたいです。



(追記)
映画「ネバーランド」見ました。