「トム」
トミー・デ・パオラ 作/福本友美子 訳
光村教育図書




トミー・デ・パオラの新しい本が出ているのに気づいて、読みました。

トミー・デ・パオラは、民話や伝説のお話が多いけれど、
今度は、これ、自伝的なものなのかな?

トミーのおじいちゃんは、トムという名前なので、
自分のことをトムと呼んでくれるように言うのでした。

トミーって、きっと、トミー・デ・パオラ自身のことじゃないかな、と思うんですが。

最初と、最後に、モノクロ(セピア色)をした写真、の絵がある。
おじいちゃんのトムと、トミーが写っている。
トミー・デ・パオラ自身、今はもう大人なわけだから、
そんな写真を見ながら、おじいちゃんを思い出している、ということをあらわしているのかもしれない。

このおじいちゃんが面白い。

アイルランド人のようだ。
本の通りだとすると、トミー・デ・パオラはアイルランドの血筋なんですね。

チキンのあたまや、足のところは、びっくりしました。
あまり気持ちのいいものじゃないけれど、
お母さんに内緒でしたこと、先生にしかられたこと、
それを包んでしまうおじいちゃんの大きさと茶目っ気が感じられました。

トミー・デ・パオラは、こんな家庭で育ったのかなと思ったら、微笑ましく、うらやましくなりました{/家/}

ひとつ、昔の時代だから、あたりまえだったのかもしれないけれど、
子どもの前で、パイプをすうのはよくないと思うけど。。

(追記)
『ジェイミー・オルークとおばけイモ』のところに、アイルランド人のおじいさんのことを書いていた。
むかしばなしをしてくれたおじいさん
そんな環境で育ったからこそ、今のトミーの下地がそこにあるのかもしれません。