「マドレンカのいぬ」
ピーター・シス 作/松田素子 訳
BL出版



ひさびさの本の感想です。

この絵本はちょっと変わっていて、しかけ絵本みたいになっています。
めくってみるところがあったり、穴があいてたり。

「マドレンカ」という絵本が第1弾で、こちらのは第2弾みたいですね。
第2弾を先に読んでしまったけど。

モノクロの緻密な、かちっとした建物の絵と、
女の子(マドレンカ)の、カラフルで柔らかな感じの絵が、一枚の絵に混在してて、その対比がちょっと変わった感じ。
マドレンカは犬がほしくてたまらない。
そうしたら、引き綱の中には何にもないけど、だけど犬がいるみたいな、不思議な絵が続いてます。

絵本の最初は、地球の外からの絵で、
だんだん近づいていって、町の俯瞰図で、
マドレンカと犬が出会う人たちは、世界中の民族の人たち。

犬が本当に見えているのは、マドレンカだけではない。
街の人みんなが、それぞれの犬を見ている。

日本のミチコさんは、自分の犬を思い出すとき、着物を着て、バックには富士山がある、
ステレオタイプだなあ…と思うけれど。

小さな一人の存在と、世界の中の自分とか、
想像の大きさ、何でもできるし、どこでも行ける、っていうことを感じました。