ゆきて帰りし道で

映画と、児童文学と、絵本 etc.

他ブログから引っ越してきました。 まだ体裁やリンクが不完全です。内部リンク切れしています。

絵本(クーニー)

「チャンティクリアときつね」
ジェフリー・チョーサー 原作/バーバラ・クーニー 文・絵/
ひらのけいいち 訳
ほるぷ出版



1958年コルデコット賞受賞作。
チョーサーの、「カンタベリー物語」の中のお話が原作だそうです。

この絵本の絵、いいですね。

「ちいさな曲芸師バーナビー」を思い出しました。
(参考:HPの「ちいさな曲芸師バーナビー」の感想

おんどりのチャンティクリア。絵と、表現にもりっぱさがあふれています。

「足は,まるでるりのように青あおとひかっています。」

ですって。
確かに絵をみると、りっぱな足。

きつねの絵も、ふさふさとした毛にさわれそう。

わるがしこいきつねに、おだてられて歌うチャンティクリア。
またそれに対する反撃。

こういうの、「きつねのルナール」や、「イソップ寓話」でもあったような気がする…。


「からすのカーさん へびたいじ」
オールダス・ハクスリー 文/バーバラ・クーニー 画/
じんぐうてるお 訳
冨山房



バーバラ・クーニーの絵本で、こんなのがあるの、はじめて知りました!

オールダス・ハクスリーというひとも知りませんでした。
「イギリスの小説家、批評家、エッセイスト」(p.38)

だそうで、この人の残した、ただ一つの子どもの本ということです。

姪のオリビアのために書きました。

しかし、この原稿は火事で焼けてしまいました。
作者も無くなり、忘れられていた原稿は、しかし隣人のヨスト夫妻がコピーをとっていたために、
残り、バーバラ・クーニーによって絵をつけられ、出版されたということです。

バーバラ・クーニーの絵は、私の印象では色が美しいのですが、
この絵本は黒と緑で、周りの景色などはありません。
クーニーでもいろんな絵のパターンがあるのですね。

お話では、作者が住んでいた砂漠地帯の、町の名前や、ヨスト夫妻など実在の人物の名前もでてきます。
先ほど言ったように、姪のために書いたものなので、自然とそうなったのでしょう。
しかし、神宮さんは、
「そんな場所を知らない読者には、さっぱりおもしろくないかというと、そうではないのです」(p.39)

と記しています。

「作者は、子どもに直接語ることを通じて、子どものための物語のこつを会得していたのではないかと思います」(p.40)


それを読んで、巻末についている地図と見比べて町の名前を見ながら、もう一回読まないと…と思いました。



「おもいでのクリスマスツリー」
グロリア・ヒューストン 文/バーバラ・クーニー 絵/
よしだしんいち 訳/
ほるぷ出版



バーバラ・クーニーの、クリスマスの絵本。
もうひとつみつけたのですが、まずはこれを。

吉田新一さんが訳で、後ろの解説をしているのも嬉しかった。

クーニーの絵は素晴らしいです。
自然、木のはえた岩、そしてドレス。

しかし、あとで吉田新一さんがこの絵本の背景や、精神を解説しているのを読んで、
感動もし、この絵本の精神をあらためて知ったのですけれど、
読んでいて、無粋な読み方かもしれませんが、ハラがたってしまうところがありました。

それは、なんで、先生は、大きなそでのドレスが必要だということを、もっとはやく伝えないんだ、と。
お母さんも、ツリーのこと、もうちょっとはやく用意できるのに…?
お父さんが帰ってくると、信じているとしても…。

夜遅くから出発して、あれだけのことができるわけない…。
「だいたんな男しかのぼっていかない」
ところなのに、お母さんとルーシーだけで。
帰ってきてからも、まだ、あれだけのことをしている。
心配してくれた牧師さんをからかうなんて…。

 
と、いうのは、現実的すぎるでしょうね…。

というのは、きっと、読む側の自分に、
いろいろな雑事をこなすことができてないから、そう思ってしまうんでしょうね。
 

それはともかく、
アパラチアの伝統的クリスマスを描いたこの絵本、一見です。

吉田さんのあとがきから、この言葉を引用して、贈りたいと思います。
「この物語は公共のツリーとそれを立てる名誉に対する誇りと責任を描いたもの」

ちょっと背筋がのびる気がします。

「エマおばあちゃん」
ウェンディ・ケッセルマン 文/バーバラ・クーニー 絵/
もきかずこ 訳
徳間書店



クーニーの絵本、こんなのがあったんですね。
文は違う人だけど、またクーニーの絵に出会えて読んでみました。

エマおばあちゃんには、たくさんのこどもや、まごがいて、
あそびに来るのを楽しみにしている。
でも、かえってしまうと、おばあちゃんはひとりぼっち。

エマおばあちゃんがすきなのは、ちいさなこと。
雪をみたり、ふるさとのことを思ったりと。
でも、まごたちは、そんなおばあちゃんを見て
「かわいそうな おばあちゃん。もうおとしだものね」

と思っているよう。

72さいの誕生日、ふるさとの絵をもらいました。
おばあちゃんはお礼をいいましたが…。

原題の「EMMA」というのが気に入りました。
ひとりのエマという人を、あらわしているようだから。

エマおばあちゃんは、人に気遣いができ、優しい人ですが、
「あたしが おぼえている むらとは まるで ちがうわ」

と感じ、その思いを曲げない強さを持っている。

でもそれは、せっかくくれた絵や、くれた人の思いを否定することではなく、
ただ、新しい絵を見て、楽しくなるため。

お歳をめしてから絵を描き始めた<モーゼスおばあさん(グランマ・モーゼス)>を思い出しました。
誰からも強制されることなく、好きだから、描いている、みたいな。

窓辺に座って絵を描いているおばあちゃんの絵、の明るい色合いが好きです。

「とってもふしぎなクリスマス」
ルース・ソーヤー 文/バーバラ・クーニー 絵
掛川恭子 訳
ほるぷ出版




チロル民話から再話したお話だそうです。
チロルの山に「ゴブリン」「ローリン王」がいて、
王女さまのためにバラ園をつくったので、その色が山にうつって、山やまがバラ色にてりはえるのです。

そこを読んで、『ドロミテの王子』を思い出しました。
確か、ドロミテの山は輝くとかそういうのがあったような…。
また、あれはイタリアの民話でしたが、
ドロミテもチロル地方にあたるのかな。
そうすると、イタリア側と違う側かもしれませんが、同じ山のことを言っているのかな、と感じました。
『ドロミテの王子』ではゴブリンじゃなくて、サルヴァーニでしたが。

さて、そんなチロルの谷間のお話です。
貧乏な靴屋の三人の兄弟、「フリッツル」、「フランツル」、「ハンスル」がであった不思議なこと。
お父さんがでかけてしまい、誰も入れないように言われたけれど…。


兄弟のところに来たのは、ローリン王なんでしょうか?
もうひとつ、「ラーキン王」という名前も出ているんですけど、その関係がわからなかった。

↑このページのトップヘ