ゆきて帰りし道で

映画と、児童文学と、絵本 etc.

他ブログから引っ越してきました。 まだ体裁やリンクが不完全です。内部リンク切れしています。

絵本(昔話・伝承・伝説,古典)

「三びきのこぶた」
イギリス昔話/瀬田貞二 訳/山田三郎 絵/
福音館書店



瀬田貞二さんのを連続してアップすることになってしまいました。

三びきのこぶた の話は、知っているつもりだったけど、
最初の、家をこわされて、という部分しか印象がなかった。
(後半の部分も、読んでみたら覚えはあったけれど、「三びきのこぶた」のラストだ、という印象がなかった。)
簡略化された物語を読んでいたのかな。
言われてみれば、イギリス民話集なんかに入っていたのはこういう話でしたか。

「こぶた、こぶた、おれを いれとくれ」
「だめ、だめ、だめ。めっそうもない」
「そいじゃ、ひとつ、ふうふうの ふうで、この いえ、ふきとばしちまうぞ」


リズム、いいですよねー。
そして、出たか、<瀬田節>?
「ごんべさん」
と来たか。
外国の話なのに。
しかも、「ごんべえさん」じゃないところがミソかも。

これは気に入った。
絵もいいです。
おおかみもリアルちっくで、どぼんと落ちてる足の角度とか。
台所道具などの絵も好きです。

「しあわせの石のスープ」
ジョン・J・ミュース 作・絵/三木卓 訳
フレーベル館



『せかい1 おいしいスープ』、『くぎスープ』のお話と似てる!
(参考:くぎスープ:HPの『世界のむかしばなし』の感想)

舞台は中国。
中国にも同じ話があるのだろうか?と思って読んでみたら、
訳者あとがきにこうありました。
著者のジョン・J・ミュースさんが、ヨーロッパに伝わっているお話を、中国にうつしかえたんだそうです。
(ちょっと残念…)
でも、韓国やフィリピンにも似た話がある、とも書いていました。
それはわかってよかったです。

さて、ジョンさんの書く絵はとても東洋的。
とってもきれいです。
あわくにじんだような景色。瓦屋根の建物。
そして人びとの表情。
アメリカ出身の人ですが、東洋に造詣が深い人なのだそうです。

ホク、ロク、ソーというお坊さんが旅の途中で立ち寄った村。
一番若いお坊さんのホクがかわいい。まだ少年みたいですね。

一番かしこいソーは、豊かな表情をしたおじいさんのお坊さん。
疲れて、幸せを知らない村人に、石からスープをつくることを教えようというのです。

お話の筋はほとんど『せかい1おいしいスープ』と似ているように思います。
楽しい食事会の宴があるところも。
ヨーロッパのほうの元話は、最後はほろっとしながらも、
ちょっぴりいたずらめいた、面白さがあります。
のせられたほうも、最後まで、ある意味だまされたということに気づいていないような部分もあったと思う。(特に『くぎスープ』。) 
記憶で書いていますが…。

でもこちらは、お坊さんの教えという枠があるので、
さわやかな気持ちになりながらも、面白みよりも講話的になっているところがあると思う。

黄色い衣を着た女の子といつも一緒にいる黒猫が、たくさんのページにみつかりますよ。

「ジョニーのかたやきパン」
ルース・ソーヤー 文/ロバート・マックロスキー 絵/
こみやゆう 訳
岩波書店



岩波書店の新刊から。
広告を見て、これは、もしかしたら「おだんごパン」系統のお話ではないだろうか?
と思いました。
(参考:HPの感想 『ころころパンケーキ』『太陽の東 月の西』
『パンはころころ ロシアのものがたり』『おだんごぱん』
『ころころころパン』『しょうがパンぼうや』『ジャックと豆のつる イギリス民話選』

読んでみると、基本的にはそうでした。

「おいらは ころがる かたやきパン!
 ころがる おいらを つかまえて、
 たべられるもんなら たべてごらん!」(p.24)


でも、ルース・ソーヤーの独自の変更が入っているのでしょうか?
基本をふまえながらも、まったく新しいお話になっているようです!

とんがりやまの、メリーおばあさんグランブルおじいさんの丸太小屋に、ジョニーという手伝いの男の子がいます。
あるとき、にわとりや羊がきつねやおおかみにさらわれて、食べ物もなくなった小屋の暮らし。
ジョニーはこの家をでなければなりません。
少しの荷物と、おばあさんがいつも焼いてくれたかたやきパンを袋につめて、出て行くジョニーですが…。

マックロスキーの絵がすばらしい。
人の体のデッサンに、動きがあって、躍動的で楽しさが加わっているかんじ。

マックロスキーって、『ゆかいなホーマーくん』の人なんですね。(ドーナツのところ、なんとなく覚えている…)
後ろの著者等の紹介のページ見ていたら、マックロスキーの奥さんがルース・ソーヤーの娘、なんだそうです。

で、どんな話になってるかというと、それはお楽しみ。
こんなラストが待っているなんて、とっても素敵。
基本形のお話では、少々いやみなところもある「ころがるパン」君ですが、
なんだかプレゼントをしてくれたみたい。


マックロスキー 『かもさんおとおり』を後日読む


(追記)
(当記事、「こみやゆうさんのブログ」よりリンクしていただきました。
ありがとうございます{/ピカピカ/}:
参考記事

「おおかみと七ひきのこやぎ」
グリム童話/フェリクス・ホフマン 絵/せたていじ 訳
福音館書店



フェリクス・ホフマンの絵だ、と思って、読みました。
「グリム童話 ねむりひめ」で、とってもいい絵だったので。
訳も瀬田貞二さん。
同じコンビなのに、この絵本、知らなかった。

読んでみると、
「おおかみと七ひきのこやぎ」のさいごって、赤ずきんちゃんと
同じみたい…?

赤ずきんもちゃんとしたのを読んだことないけれど。
オオカミのおなかに石が…っていうところ。
知らなかった。

おかあさんやぎの立ち姿がとっても、やぎらしいというか、おかあさんらしいというか{/嬉しい/}
立って歩くのだからまったくの動物の写実画でもなく、かといって、
擬人化されてるだけというのでもなく。
おかあさんやぎがつけてるエプロンなんか、絶妙な具合ですね。

おおかみのおなかを縫っている、おかあさんやぎの手つきの絵、すごいです。
そうそう、こういう縫い方、とうなづいてしまう手つき。
でもやぎなんですよ。

昔話の残酷性、については、まがりなりに知っている。
ただ残酷、っていうんじゃないんだ、っていうこと。
子どもの本には大切なんだということ。


ただ、自分の感情として、
「おおかみ しんだ!
 おおかみ しんだ!」

の大きな字、にはなじめない…。

井戸の水がぐるぐるとなって、緑色なのも、こわい。
そのまわりで子やぎたちがおどっているところ。

マーシャ・ブラウン絵、瀬田さん訳の『三びきのやぎのがらがらどん』で、
トロルがやっつけられても、あっさりしているんだけど…。
(参考:HPの『三びきのやぎのがらがらどん』の感想
「おれだ!」
だったかな?
大きな字体でかかれたセリフと、その場面の絵も、すっごくかっこいいんだけど。

「せかい1おいしいスープ あるむかしばなし」
マーシャ・ブラウン 再話・絵/わたなべしげお 訳
ペンギン社



『三びきのやぎのがらがらどん』マーシャ・ブラウン
(参考:HPの『三びきのやぎのがらがらどん』の感想)

こんな絵本があるって知りませんでした。

マーシャ・ブラウンに渡辺茂男
これは、はずれはないでしょう。

あとがきをみると、
「フランスの昔話「奇妙なスープ」を素材にしたもの」

とありました。
絵本の原題は「石のスープ」

読んでみると、これ、「くぎスープ」というお話に似ているみたい。

「くぎスープ」
前に読んだのは、何だっけ、と。
瀬田貞二さんの『世界のむかしばなし』という本の中に入っている「くぎスープ」で、自分の感想を読みかえしてみると、スウェーデンのお話ということです。
(参考:HPの『世界のむかしばなし』の感想

スウェーデンとフランス。
似たお話があるんですね。
 

おなかをすかせた3人のへいたいが、村を見つけて、食べ物と寝る場所をほしいと思うのですが…。

食べ物を隠してしまう村人、最初はけちだなと思ったけど、
ちゃんと理由が書かれているところは、しんみりします。

でもそのあとは、楽しい。
赤い上着を着て、長靴、ナポレオンみたいな三角帽子のへいたい。
機転をきかせるのだけど、最初は、そんな気の回る人たちだと思ってなかった。

にんじんをきっている剣は、腰にさしていた武器じゃないですか?
考えたら、あまり気持ちよくないですが…。
この絵自体はとても好きです。


マーシャ・ブラウンの絵がいいです。
表紙なんか、とっても楽しそう。



(追記)
(参考:『しあわせの石のスープ』

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