ゆきて帰りし道で

映画と、児童文学と、絵本 etc.

他ブログから引っ越してきました。 まだ体裁やリンクが不完全です。内部リンク切れしています。

絵本(昔話・伝承・伝説,古典)

「やまなしもぎ」
平野直 再話/太田大八 画
福音館書店




「三人の兄弟や姉妹がでてきて、一人目、二人めは失敗し、三番目が成功したり悪者を退治する民話は、日本の民話にもある」ということを、
以前に、ラジオ深夜便 ないとエッセー 「語りで子どもの心を育てる」をきいて という記事で書いた。

そこで紹介されていた民話「やまなしとり」のお話の絵本があったので読んでみた。

『やまなしもぎ』というタイトルだった。

体の具合の良くないおかあさんが、やまなしを食べたいと言うので、
兄弟がひとりずつ出かけていく。

不思議なおばあさんがでてきて、水を汲んでくれるように頼むが、上の二人は断る。
それでも、おばあさんは、「まっかみち」(わかれた道のこと)で笹が風に
「ゆけっちゃ かさかさ」となる方角へ行くよう教えてくれるのだが…。

岩手県の民話だそうです。

言葉は方言、絵ももちろん和風だけど
話は、こういうの、西洋にもあるのとそっくりですね。
末っ子は特に軽んじられているわけでもなく、仲良いですけれど。

(参考:『王子ヤンと風のおおかみ』『四人のきょうだい』

ラジオできいたときも、少し言ってたと思うけど、
「ゆけっちゃ かさかさ、」
「ゆくなっちゃ がさがさ、」(p.6)
とか、擬音、語りで聞いたら、臨場感があるでしょうね。

聞いてる立場だと、「そっちへ行っちゃダメ!」って気分になるのではないかと思います。

最後のしめの言葉は
「どんどはらい。」(p.39)
ってありました。
朝ドラで、「どんどはれ」ってあったけど、また少し言い方が違うんですね。

「絵本 ジャンヌ・ダルク伝」
ジョゼフィーン・プール 文/アンジェラ・バレット 絵/片岡しのぶ 訳
あすなろ書房



ブーテ・ド・モンヴェルの『ジャンヌ・ダルク』を読むとき、
これも一緒に読んでみたいと思いました。

同時というわけにいかなかったし、モンヴェルのはもうだいぶ忘れてしまいましたが、
同じ題材のを読めてよかったです。

ちょうど表紙になっている、ジャンヌが馬上で旗を持っている絵が好き。

モンヴェルのほうにもきれいだと思う絵があって、ジャンヌが馬で突進していくところだったと思う。
こちらにも、同じような場面があって、スピード感がありますね。

アンジェラ・バレットの絵はとてもきれいだったので、他の絵本もみてみたい。

「ジャンヌ・ダルク」
M・ブーテ・ド・モンヴェル 作/やがわすみこ 訳
ほるぷ出版



古典絵本です。
1897年に描かれたということです。
すばらしい絵です。豪華な絵本。

これも、瀬田貞二さんの『絵本論』にもでてきました。まだちょうどモンヴェルのところを読み始めたところで読むのが途切れています。
イギリスの古典絵本は、今でもずっと刷られているのに、フランスは、日本と同じで、古い絵本を大切にしない、というように、(フランス出版事情を)批判しておられました。

(追記)
『絵本 ジャンヌ・ダルク伝』 ジョゼフィーン・プール文 アンジェラ・バレット絵
  後日読みました。


(追記)
『絵本論』読みました

「グリーンマン」
ゲイル・E・ヘイリー作/あしの あき 訳
ほるぷ出版



とってもすてきな絵本をみつけました!
絵も気に入りました。

グリーンマン。イギリスの森の中に住むという伝説。

この絵本は、その伝説をふまえて、でも主人公のクロードや、クロードがグリーンマンになったくだりは創作なのでしょうね
(後ろの解説 「グリーンマンの由来」に書かれているように、デンマークの王子が森に住んだということが文献にでていたり、それを題材にとったとしても)。
でも、グリーンマンのことがよくわかって、好きになれるような、そんなことが伝わる絵本だと思います。


大地主の息子、クロードはわがままで横柄。
でも、あるとき、着物も失い、ほら穴で暮らすはめになります。
それからクロードの生き方が変わり、それがまた、楽しそうなのです。
身もひきしまり、工夫してものをつくったり食べ物を集める生活。


女の子は 涙をふきふき,そおっと 背のたかい
日やけした若者を みあげました。まるで 樫の木の
ようだわ。緑を いっぱい つけて 苔に おおわれて
ふるい木が つったっているようだわ。「おじさんは
グリーンマン?」 と 女の子は おずおずと
きいてみました。


解説「グリーンマンの由来」は興味深かったです。
ロビン・フッドもグリーンマンだそうですが、それはなるほどと思うのですが、
マーリンもグリーンマンなんですって。
そういえば、アーサー王の物語で、「緑の騎士」ってありますね。あれもグリーンマンなのだろうか?

(参考:HPの、『ロビン・フッドのゆかいな冒険』の感想

(追記)
(関連記事:ふしぎ発見 グリーンマン

(関連記事:プライミーバル…ドラゴンと騎士

「ねずみとおうさま」
コロマ神父 文/石井桃子 訳/土方重巳 絵
岩波書店(岩波子どもの本)



この絵本は、たしか、向井元子さんの本で知ったような気がする。

『虹の町の案内板』か『すてきな絵本 たのしい童話』だったか…?
違うかもしれない。
(参考:HPの、向井さんの本のところ

コロマ神父、とあり、神父さまがかいている絵本があるんだと思いました。
見てみたら、絵は日本の人の絵だったけれど。

古い本だけど、まだずっと出版されているみたいですね。
さいごのほうを読んだら、キリスト教の出版社からでたらいいようなお話だと思いました。
岩波からでていて、ずっと愛されている絵本なんですね。

子どもの歯がぬけると、まくらの下におくとねずみがとりにきてくれるという。
スペインではそうなんでしょうか?

小さなぶびおうさまは、歯をとりにきたねずみのぺれすと一緒に
男の子ぱぶろのところへ行きます。

おうさまがねずみの姿になったとき、まあ、なんとかわいらしい。
青い目をした小さなねずみ。
冠をかぶって、服も立派です。
(ぺれすも、羽のついた帽子をかぶってなかなか素敵な衣装を着ていますね。)
(私が気に入ったのは、へいたいねずみの衣装です。バンダナをかぶっているのが海賊みたい?)

絵の色もまろやかで、古いアニメのような、ぼあっとした色あいのところもありますね。
ぱぶろのおかあさんの顔とか。どんなふうに描いているのでしょう。

印象に残った記述 
ぱぶろは、ねむそうな こえで おいのりを はじめました。
  「天に まします
    われらの 父よ…」
 おうさまは これを きくと、はっとして、ぺれすのほうを 見ました。
 すると、ぺれすは かしこそうな 目で、じっと おうさまを 見かえしました。




(追記)
この『ねずみとおうさま』、スペインの昔話なのか、それに基づいているか、それともまったくコロマ神父の創作なのだろうか。
どこかでスペインの話だと読んだ気がするし、歯が抜けたら枕の下にというのはたぶん昔話かな、と。
でも、はっきりわからなかった。
本の後ろの「岩波の子どもの本 幼・一・二年向」のリストを見たら、「(スペインのお話)」とあってコロマ神父の名が無い(いいのか…?)。

調べていたら、「児童文学書評」のHPで記述を見つけた。
長谷川晶子さんの「世界本のある暮らし」という論文の中のページです。
(このHP、各ページにHOMEへ戻るリンクボタンかなにかあればいいのに)

これによると、スペインで、歯を枕の下に、というのは伝承であるということのようだ。
それを文章にしたコロマ神父の書いた話は、しかしスペインでは忘れられており、
英訳されたものが日本に入ってきて、それから日本ではこの話が知られて続いている、ということのようだ。

コロマ神父が出版したのが1911年、かなり昔なんですね。

ということで、カテゴリは、伝承絵本の項に入れなおしておきました。
(カテゴリや、HPでのジャンル分けは、だいたいのところです)

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