ゆきて帰りし道で

映画と、児童文学と、絵本 etc.

他ブログから引っ越してきました。 まだ体裁やリンクが不完全です。内部リンク切れしています。

本(評論・解説・エッセイ)

「絵本の森へ」


松居 直

日本エディタースクール出版部





「しんせつなともだち」は、

「ゆきのひのおくりもの」に書かれていたように中国民話、ではなく、オリジナルらしいということがあるブログさんに書かれていることからわかりました。



こちらのブログさんです。

「銀の裏地」



そこで紹介されていた、松居直さんの「絵本の森へ」を読んでみることにしました。



確かに書いてあります。




「ただしこの『しんせつなともだち』は、昔話ではありません。現代中国の歴とした創作で、上海在住の作家、方軼羣さんの作品です。」(p.50)




松居さんが、方軼羣さんに、この創作について聞きますと、

戦争で、実際にあったことからであると、この章には書かれています。



この本には、ほかにも、たくさんの絵本が紹介されています。



読んだ絵本もありますが、多くはまだ未読。

読んであまりはまれなかった絵本も、また松居さんのお話をきくと、ためになりました。

日本の絵本も読みたくなりました。


「絵本/物語るイラストレーション」
吉田新一 著
日本エディタースクール出版部



吉田新一さんが、いままで絵本・イラストレーションのことを書いたものを集めた本です。

クラシック絵本の項では、ビリービンのことは出てなかったように思ったけど、(参照:ビリービンの「うるわしのワシリーサ」感想
後の方の項目では、名前、出ていました!
ル・カインの項目で、彼が親近感をもっていた画家たちの中にも名前が見えました。

物語るイラストレーション、というタイトルは?

コールデコットが取り入れたという、
「絵で物語を巧みに説明する方法」(p.16)

の解説が面白かった。
ビアトリクス・ポターも、その系譜を受け継いでいる。

マザー・グースの絵本では、
『バイ・ベイビー・バンティング』コールデコットが元の唄にない絵を付け加えている場面で、
「センダックは、子どもが自分の着ているオーバーが元は生きていたことを知ってショックを受けている場面と解していますが、ショックを受けているのはむしろウサギのほうかもしれません、」(p.136-137)

と書いておられて、また他の解釈もあると書いておられる。

コールデコットのこの絵本は読んでいないんですけど、
この場面は確か、瀬田貞二さんの『幼い子の文学』だったかで見ていて、
私は、センダックのようには感じなかった。
瀬田さんの文章を読みながらだったからかもしれないけど、もっと微笑ましいような、おかしいような。
ウサギがこんにちは、と言っている様子には、
残酷やショックというより、ギャップ。オチのような面白さと思っていた。

でも、センダックはすごいんだなあと、吉田さんの解説から思いました。
『わたしたちもジャックもガイもみんなホームレス』の絵本は、
二つの童謡を融合させているんですって。
それを絵で表現している。
 
 
ポップアップや、フリップを開く、しかけ絵本についての項もあります。
今はやりのサブダとかは出てなかったけど、
いろんな仕掛け絵本がある。

 
アリスの挿絵についての項も、面白かった。
1999年発行なので、今出ていたら、アリスブームでもっとこの項目、興味ひいたかもしれないですね。

「絵本と私」
中川李枝子
福音館書店



中川さんが、北海道新聞に連載したものがもとになっている本。
101冊の絵本が紹介され、内容の紹介というより、
中川さんの子ども時代の思い出や、保母の体験を通して感じたことなどを書いています。

読んだ絵本があれば嬉しく、
読んでみたいと思う絵本も見つけ、そこは楽しみでにんまりしています。

ただ、中川さんは保母さんだったということもあり、
子どもを見る目線が愛情に満ちているけれど、
自分には違和感がある。

自分が教えた子どもが、お母さんになって、とか、
会った人が、小さい頃『ぐりとぐら』 を母に読んでもらって
「幸せな子ども時代を過ごして、よかったなあ」(p.35)

なんて言われちゃうとね…。

「つくづく、絵本は子どもといっしょに読んでこそ、幸せと思いました。」(p.177)

って、どうすればいいというの?

保育園と幼稚園では違うかもしれないけど、
そんなに絵本に恵まれてなかったなと思うし。

なにより、子どもは遊んで泥んこになって、絵本に目をきらきらさせて、
お母さんに絵本を読んでもらう幸せに満ちて、って。
そうかなぁ…?
そんなに遊びや、絵本体験に恵まれている子ばかりじゃないと思うけど。

こんな自分ですが、幼稚園でちょっとだけ働いたことあるんですよね(^_^;)
若い女性で、子どもとの接し方を知ってる先生は、すごいなと思ったけど、
自分とはぜんぜん違う人間みたい。。
かなり落ち込みましたね。。


『ぐりとぐら』

(追記)
中川李枝子さんと中川宗弥さんは、ご夫婦だったんだ。
『ありこのおつかい』も載っていました。

「子どもの生活・こどもの本 1979年国際児童年シンポジウム」
羽仁説子・田沼武能・松岡享子・竹内悊
日本図書館協会



国際児童年を記念して行われたシンポジウムの記録みたいです。

お話の言葉をそのままではないかもしれないけど、収録した形になっているので、
話しことばで、読みやすい部分もありました。

この中で名前存じ上げてるのは、松岡享子さんくらい…。
松岡さんの講演、読んでいると、
この時代でももうだいぶ前ですが、この時点でも、
子どもが文庫に来て本を読んで聞かせるときの、話への入り込む力が昔より弱くなっている、と。

そして、そのことに関して、「くりかえし」のお話として、
「三匹の子ブタ」などの本が挙がっていました。
松岡さんが挙げていらっしゃったものとは訳が違うと思いますが、
このあいだ、『三びきのこぶた』は読んだばかりだったので、そのあたりが興味ぶかかった。


うしろに、資料があって、中に子どもの本専門店のリストなどあって、
見ていたら楽しいです。わー、今でもこの書店あるのかな。

「一年中ワクワクしてた」
ロアルド・ダール/クェンティン・ブレイク 絵/久山太市 訳
評論社



『チョコレート工場の秘密』の、ロアルド・ダールです。

こちらの本は、本のお知り合いが読まれていた本で、
図書館でタイトルをみて、「あった!」と思ったら、訳が柳瀬尚紀さんじゃない。
旧版だろうか? 書庫に直されてしまわないうちに、読みたくなりました。

1月から12月までが、各章になっていて、
鳥の渡りや動植物の観察、子どもの頃のエピソードなどが
自然や季節の風景と共に描かれたエッセイ。

ひとつひとつ読んでいくと、
最初の章にある、ダールの机の上にあるというめずらしい品々を思い出した。

それにしても、外国の人は休暇には遠くへ行ったり、
いろんな体験を子どもの頃からしているな、と思わせられる。
自然のこともよく知っている。

ダールは、自然は好きだが、鳥でも、きらいな鳥は、そのずるがしこさを詳しく書いている。
(というより、ずるがしこいからきらいなのだが)

トチの実のゲーム、というのが、おもしろそうだ。
トチの実を乾燥させて、硬くするようだが、それを、ぶつけるのだろうか。


ウェールズにいくと、僧院があって、そこの修道士たちが沈黙を守っているのを見て、
「世の荒波に立ちむかうことを」(p.42)
しないように思い、人のためになるようなことをすればいいのに、と書いている。
そこを読んで、ひとつ感じたことは、
ダールが書いているところの僧院では、畑仕事をしているから外部の人と接触はできるようなので、どんな修道会かはわからないけれど、
祈りに専念する修道会もあるのではないかということ。

前面にでて活動する修道会もあるし、それを支える祈りの修道会もある。


クリスマスカードについて書いてあること中の、あることは、賛成…。
日本でいうと年賀状にもあてはまるかな。
(私は手作りはしないけど…(汗))

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