ゆきて帰りし道で

映画と、児童文学と、絵本 etc.

他ブログから引っ越してきました。 まだ体裁やリンクが不完全です。内部リンク切れしています。

本(歴史・ノンフィクション)

「探検と冒険の物語」
松島駿二郎 著
岩波書店(岩波ジュニア新書)



ビーグル号のダーウィン、ダーウィンと同じころ、同じような進化の考えに至っていたウォレス。
と、博物学の分野からせまり、
次の部は、おなじみ大航海時代の、コロンブス、マゼラン、クック。

「岩波ジュニア新書」で、各探検がコンパクトにまとめられ、読みやすかったです。

心に残ったのは、南極点到達に挑戦した、スコット隊と、アムンゼン隊。
スコット隊5人は、極点には到達したものの、
アムンゼン隊に先を越され、失意のうちに帰還を試みるも、全員死亡…。

ナンセンが、極北の氷は海流にのって西へ動いているという仮説を証明するために、
船(フラム号)を氷に閉じ込められても氷の上に押し上げられる構造につくり、
氷とともに漂着しようとしたアイデアと行動には、びっくりさせられ、読んでいて面白かった。


参考:関連記事
 本「航路をひらいた人々」
 「BBC地球伝説」 クックの船の復元

「物語 アイルランドの歴史」
波多野裕造
中公新書



■王の丘 タラ
「タラ」という地名がある。
この本には、本文の間に、1ページつかってコラムみたいのがはさんであるのだが、
そこに、映画『風と共に去りぬ』のことがでてきた。
スカーレットの曾祖父がアイルランド移民で、故郷を思って土地をタラと名づけたとあった。そうだったんだ!

アイルランドの、本場の「タラ」のほうは、サトクリフの作品にでてきたときはじめて知った。(参考:HPの『ケルト神話 黄金の騎士フィン・マックール』の感想
そのとき、あれ? タラ(ターラ)って『風と共に去りぬ』にでてきた名前と似ている…と思っていたんだけど、そういう背景があったんだ!
 
■アイルランド王 ブライアン・ボルー
中世、アイルランドでは各地で王国・諸侯が争いアイルランドには一つの国というまとまりがなかった時、「ブライアン・ボルー」という人が、始めて「全アイルランド」の上王になった。

「ブライアン・ボルー」ってどこかで聞いたことあるなあ。と、思い出したのは、
NHKの「名曲アルバム選」「アイルランドの子守歌」「ブライアン・バル・マーチ」、「アイルランド交響曲」の3曲があった。

あの「ブライアン・バル・マーチ」の人だ! 録画を探してみた。あったあった。
バルゆかりの城跡など、映っていました。
 
■故郷 アイルランド
「アイルランドの子守歌」の曲を作曲したのは、シャノンという人。番組によると、シャノンはアイルランド系アメリカ人だといわれているが、この曲のほかに彼を知る手がかりになるものはないという。

アイルランド出身だろうなあ…。
番組を見た後で、本にシャノンという地名がでてきたところを読んだ。シャノン川。アイルランド人の苦難の中で重要な場所でした…。シャノンという名前を思い、じんとしました。

関連記述:ビング・クロスビーの映画「我が道を往く」
 
■心の誇り クーハラン
文章の間のコラムでとりあげられていた、英雄クーハラン(クーフリン)の伝承について。
その英雄の姿は、昔の伝説の英雄というだけでなく、アイルランド人にとって、イギリスに支配されたアイルランドの歴史の中での意味があるということがわかった。イェーツなどはアイルランド文芸の復興運動をおこし、クーハランなどのテーマを取り上げた。
 

■余談
ノルマンによるイングランド支配のところで思い出したのは、サトクリフの『運命の騎士』はそのくらいの時代のことじゃないかな?と思いついた。読んでいたときは、よく歴史や背景がわからなかったが。


「ワンダ・ガアグ」
瀬田貞二
さ・え・ら書房(さ・え・ら伝記ライブラリー 24)



瀬田貞二さんの本です。

エリクソン、エンリケ王子、バスコ=ダ・ガマ、コロンブス、マジェラン、クック
がとりあげられています。

エリクソンというのは、レイフ・エリクソンのことで、「幸運のレイフ」と呼ばれた人。
「赤毛のエリク」のむすこ。

エリクがグリーンランドを見つけたことは、前に知ったとおり。
でも、レイフのことはちょっと違った。

ビヤルニというひとがアイスランドからグリーンランドに行こうとして違う土地を見たことを、レイフが聞き、興味を持って、その陸地を探しにいった、とある。

山室静さんの『バイキング王物語』では、レイフが、ノルウェーのオラーブ王のところから帰るおり、ヴィンランドを見つけたとあったと思ったけど…。
(参考:HPの『バイキング王物語』の感想

レイフの隊のチルキルがアイスランド語でいう、ことばづかい。

「そんなに遠くへいったわけでねえです。お知らせしたいことがありますだ。ブドウをどっさり見つけましただ。」
「ほんとか? おやじさん」
「もちろんほんとのことですだ。わしが生まれたところには、ブドウがたくさんありましたで」
(p.29)


なんか、瀬田さん訳の『指輪物語』のサムのことばづかいを思い出しました。
チルキルは、レイフを育ててくれて家族同様だと書かれていましたけれど、わからない言葉をつかったり(南方ゲルマン出身)、レイフの問いにアイスランド語で答えた、ということですから、レイフと違うことばづかいで書かれているのでしょうか?

その土地はビィンランド(ブドウの国)と名づけられました。アメリカではないかという説があります。


ポルトガルのエンリケ王子という人は、知らなかった。
厳しい顔をしたひとで、岬の館にこもり、船乗りを養成し、航海の礎を築いた。
王子は、生きているうちには、インド航路をひらくこともできず、借金ものこした。
でも、この人がいたから後には道が大きくひらけた。
次の文章がかっこいい。

「しかし、その人の仕事は、未知の海をおそれることなく、羅針盤によってどこへでも進むという新しい航海の源になった。生涯にたった三度、対岸の北アフリカへわたっただけのこの王子を、世界の人が「航海者ドン・エンリケ」とよぶようになったのは、けっして理由のないことではない。」
(p.92)


しかし、航海の道がひろがり、ポルトガルやスペインは、着いたその土地は領土にしてしまうんですね…。島の名前もスペイン語だったりするのは、そのせいだったのか…。

このあいだ、『1492年 海のかなたへの旅』というコロンブスの船にのった少年の目をとおして旅を描くという設定の物語を読んでいたので、コロンブスの第一回の航海のことは少しわかりやすかった。
(参考:HPの『1492年 海のかなたへの旅』データ

コロンブスの船もそうだし、そのころは、海にでるということは、たいへん勇気がいり不安なことだったのだろう。また、金やもうけに目がくらむこともある。
船員たちの間では、不満がつのったり、反乱もおきる。
壊血病もあった。
(参考:HPのバスコ・ダ・ガマや壊血病の話題の記述


キャプテン・クックは、船員の健康について研究したり心を配り、いやがる船員に麦芽汁を飲ませた。
すると壊血病にかかるものはいなくなった。

前にテレビで、中国の鄭和とかいう人の番組をみた。

バスコ・ダ・ガマの船などは、壊血病に苦しんだけど、鄭和の船では野菜(?)かなにか育てて、壊血病はなかった…みたいなこと、見た記憶ある。ダ・ガマより前の人…? すごい。

「自由をわれらに アミスタッド号事件」
ウォルター・ディーン・マイヤーズ/金原瑞人 訳
小峰書店







1839年、奴隷貿易船アミスタッド号にのせられひどい目にあわされていたアフリカ人たちは、船をのっとりました。
その事件の背景がえがかれています。

この本も返してしまいましたので、思い出しながら書いています。

この本を読むきっかけの最初は、
映画の『アミスタッド』
船が出てくる映画のように思い、見てみたいと思った。でも、最後のほうぐらいしか見れませんでした。
その時はどういう映画か、どういう背景か、よくわからなかった。
でも、主役の、アフリカ人の中心的人物(シンケ?)を演じていた俳優さんが印象的でした。

それからのち、『サハラに舞う羽根』という映画を見ていたとき、でていた人、あの俳優さんだと思いました。
ジャイモン・フンスーという俳優さんでした。

そしたら、『エラゴン』にでているのを知りました。この映画は見に行きました。(でも『エラゴン』では、あまり強烈な印象はなかったです。)


話を戻して。

この、アミスタッド号事件の本があったので、読んでみました。

これは、映画でえがかれていなかった(という)、シンケたちアフリカ人が解放されてからのことも書かれている、ということでした。

とらえられ、船に乗せられ、ひどい仕打ちをうけ、知らない土地に連れてこられて、奴隷にされた人たちが、当時たくさんいた。
このアミスタッド号は、アメリカ北部に流れ着いたから、奴隷解放支持者の人たちがたくさんいたり周りの環境もましだったのもあって、裁判に勝ったけれど、それはこの時代まれなことだった、と、解説に書かれていた。
また、裁判には勝ったけれど、アフリカに帰る、ということが実現するまでまた長く困難があったのでした。奴隷解放支持者たちに囲まれていても、どこか利用されているような、気持ち…。そういう気持ちは、映画では描かれていなかったのではないか?ということ。そこを、描いている、ということが、解説かあとがき(?)にあったと思う。

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