ゆきて帰りし道で

映画と、児童文学と、絵本 etc.

他ブログから引っ越してきました。 まだ体裁やリンクが不完全です。内部リンク切れしています。

本(未分類)

「カエデ騎士団と月の精」


リーッカ・ヤンッティ 作/末延弘子 訳

評論社





「クリスマス物語」に続き、北欧の本です。



うん、これは面白かった!

リスのノコ、ハリネズミのトイヴォ、ネズミのイーリスと、絵もかわいいし。



リーッカ・ヤンッティは、フィンランドの挿絵画家で、この本ではじめて文と絵の両方をかいています。
カラーの絵もあって、きれいで楽しい一冊。



一時間くらいで読めてしまう本ですが、<カエデ騎士団>を結成した3匹の、

とある伝説をめぐる冒険が、ちゃあんと完結しています。



手放したくないものを差し出す、これがこのおはなしの一番のキーポイントでしょう…。



フィンランド本国では「カエデの木の家の仲間たち」シリーズとなっているとありますから、
他にもこのカエデ騎士団が活躍する本があるんですね。

ぜひ、日本でも出してほしいです。


「モンテ・クリスト伯」(上)


アレクサンドル・デュマ 作/大友徳明 訳

偕成社(偕成社文庫)





いつか読みたいと、タイトルくらいだけ知っていた作品。

「巌窟王」、ともいうんですよね、その言葉は聞いたことあるけど、あらためて知りました。



上下巻だけだし、たぶんこれは、短くしてあるのではないかと思う。



罠にはめられ、十数年も牢獄にいた、誠実な船乗りのエドモン・ダンテス

脱獄したあと、身分を変え、復讐を果たしていく、というストーリーだと思うのですが、

まだ上巻なのでこれからどうなっていくのか、というところです。



簡略版だとしても、けっこう読むのに時間のかかる、大作です。

はやく下巻を読みたい。



ふと、新聞で、DVD発売の広告を見ました。

ジェラール・ドパルデュー主演です。



(参考サイト:NHKエンタープライズのサイトよりDVD「モンテ・クリスト伯」



フランス俳優といえばジェラール・ドパルデュー。

彼しかいないのかしら…? と思うほどよく名前を聞きますが^^;、いったいどんな作品なのでしょう。





(追記)

下巻読みました


「クリスマス物語」


マルコ・レイノ 著/末延弘子 訳/佐竹美保 絵

講談社





図書館、北欧の本が何冊かあるのに気づいて。



新しいこの本を選んでみた。絵が佐竹さんだ。



クリスマス、サンタクロースがプレゼントを配る。

その伝説にひかれた作者が、地方によって異なる伝説にぶつかるうち、内なる自分のこころに聞くことを知った。

創作であるが、サンタクロースがうまれたわけを、彼なりにこの物語のうちに語る。



作者は、フィンランドの脚本家・参加の人だそうで、この作品はフィンランドで映画にもなったそうだ。



離島に住む一家は、満ち足りた幸せに包まれていた。

小さなニコラスは、幼い妹アーダの世話をよく見てくれる。

ニコラスは、まだおぼつかない手つきで、妹にクリスマスの贈り物を彫っている。

けれど、今、ニコラスの上に運命がつきつけられようとしていた…。



展開は、さいごまでどうなるのかわかりませんでした。

アイデアはいいと思う。

最初は、緊迫した事柄に、ひかれたけど、あとのほうはやや冗長かなあ…?

節目になる事柄が起きた後、時がとぶようにすぎていく流れの中、ニコラスの<老い>や孤独をもう少し、深く感じたかった。



親友エーメリとの確執の元になった、「秘密」にこだわっている気持ち、クリスマスに全力を注ぐ思いは、
エーメリには、異常なほどに思え、過去から目をそらしている、と映った。

ニコラスの心の奥には、あの運命の、クリスマスの日しかないんだという思いは、
ニコラスの言葉に、はっと思わされた。

でも、だからこそ、そのあたりが、もうちょっとわかりやすかったらよかったんだけど…。



佐竹さんの絵、凍りかけた海をゆく船上の幼いニコラスの絵と、

年老いたニコラスが雪をかきわけてのぼっていく絵が印象に残りました。この絵、表紙と対になっていますね。


「ヒルズ・エンド」


アイバン・サウスオール 作/小野章 訳

評論社





とても良かったです!



劇団四季のこどもミュージカル「嵐の中の子どもたち」の、原案のひとつです。

(次の記事に、「嵐の中の子どもたち」を挙げます。)



もうひとつの原案は、ヘンリー・フィンターフェルトの「子どもだけの町」で、そちらは読みました。

「ヒルズ・エンド」も原案のひとつと知り、よけいに読みたくなりましたが、足が遠のいていました…。

今回、TVで「嵐の中の子どもたち」が放映されると知り、読もうと思い立ちました。



読み応えありました!



登場人物の書き分けというか、それぞれの性格、心理描写がいいです。



ゴッドウイン先生の孤独と、同情への嫌悪と恐怖も理解できます。

兄思いのグッシー、実際家のメージー

活力いっぱいのちびのハーベイ

太って、すこしのろいブッチ。でもブッチ、すごい。かっこいい~~{/!!/}と思ってしまう場面もありました。



話も、すごい大嵐がおそってきて、どうなるのだろう…と思わされます。

でも、本当の戦いは、嵐が去ってから。

すべてが、ほんとうに村のほとんどすべてが破壊されつくされた。

その中に帰ってきて、さまざまな困難に立ち向かわねばなりません。



危険な牡牛の問題、ゴッドウイン先生を探すこと、ブッチが見つかった。

いろんな事が押し寄せる中、ポールは何とかしなければならない自分に、幼かった日への別れを感じたこと。

フランセスは、張り詰めた緊張が爆発してすごい悲鳴をあげたこと。

共感できます。



一番好きなのはアドリアンかな。

空想家で、感情の起伏のあるアドリアン。

彼は二つに引き裂かれている。火花の散るような幸福と、みじめさと。



食べ物はあれだけとるだけで大丈夫なのか、とか。

蜂蜜と汚れでべとべとなのに、レモネードで手を洗うだけでなんとかいけるのか、とか。

ばい菌だらけのひき肉は、消毒液をまくだけで大丈夫なのか、とか。

現実だったら、もっと大変だろうと思うところはある。



でも、ともかく、読み応えのある作品でした。とても好きです。おすすめです。


「はなはなみんみ物語」
わたりむつこ 作/本庄ひさ子 絵
リブリオ出版



「はなはなみんみ物語」三部作の第一部です。

わたりむつこさん、て、
「いちごばたけのちいさなおばあさん」の人ですか。
 

「はなはなみんみ物語」、少し前から読みたいと思っていました。

ちょうど、アリエッティの話題が出てますが、こちらも小人の物語なんですよ。

森の中の木、りすやもぐらなどの動物たち。
いかにもメルヘン的な舞台です。
でもところがどうして。

これ、とても重いテーマ持ってます。

文章もしっかりしてて、読みやすく、「この作品いいな」と思わせる力。
最後の方はやや、展開が速くなってきて、ちょっと書き込みが薄くなってる気がしますが…。

「はなはなみんみ」、って何?って、これだけばらします。
人(小人)の名前、「はなはな」 と 「みんみ」。
他にも、「たけび」、「ひいな」とか、小人の名前も日本風でもあり、ひびきがいいですね。
ほか、「ゆうひ草」の靴、とか、言葉もいいですね。

重いテーマといいました。
ちょうど八月、平和を考えたい時期に読めてよかったと思います。

白ひげじいさんが体験したことが、どうしても、日本の戦争のことと重なって思えるのです。

 
今度の旅・試練を通して、決心していきついた答え…。
本当にこれでよかったんだろうか…という思いはあります。

第二部、第三部もまた読んでみたいです。

↑このページのトップヘ