ゆきて帰りし道で

映画と、児童文学と、絵本 etc.

他ブログから引っ越してきました。 まだ体裁やリンクが不完全です。内部リンク切れしています。

くぎスープ

「スウェーデンの森の昔話」
アンナ・クララ・ティードホルム 編・絵/うらた あつこ 訳
ラトルズ





トム・チット・トットのお話だったかな、名前をあてるやつ。
あのお話が、「ティッテリチューレ」になってるんですね。
トム・チット・トットと、ティッテリチューレ。
スウェーデン語になっても、なんか語感が似てますね。

「仕事を取りかえたおやじさんとおかみさん」
は、現代にも通じるなあ。

「ルーディ」
の話は、はじめて読んだかも。
妹の頭がとりかえられたのは、魔女のしわざかもしれないけど、
ルーディの頭が、生まれたときから羊の頭だったのはどうしてだろう。

「くぎスープ」のお話もありましたし、
「王女と大きな馬」
のブルンテのお話は不思議な感じがしました。
扉に入って戦うのは、何と? 出てきたのは若く変わったブルンテ自身?
三度扉から入ったり出たりする三度、は、やはりどの国の昔話でも。

「太陽と月の娘」
月に帰るわけじゃないけど、ちょっとかぐや姫みたい。
デ・パオラの、「ドロミテの王子」少し思い出す。
太陽が母で月が父っていうのが、ちょっと逆なような感じがして、
でも最後は、娘が父である月を見て、願うのですね。
こういう場面には太陽より月が似合うなと思います。美しい話です。

「しあわせの石のスープ」
ジョン・J・ミュース 作・絵/三木卓 訳
フレーベル館



『せかい1 おいしいスープ』、『くぎスープ』のお話と似てる!
(参考:くぎスープ:HPの『世界のむかしばなし』の感想)

舞台は中国。
中国にも同じ話があるのだろうか?と思って読んでみたら、
訳者あとがきにこうありました。
著者のジョン・J・ミュースさんが、ヨーロッパに伝わっているお話を、中国にうつしかえたんだそうです。
(ちょっと残念…)
でも、韓国やフィリピンにも似た話がある、とも書いていました。
それはわかってよかったです。

さて、ジョンさんの書く絵はとても東洋的。
とってもきれいです。
あわくにじんだような景色。瓦屋根の建物。
そして人びとの表情。
アメリカ出身の人ですが、東洋に造詣が深い人なのだそうです。

ホク、ロク、ソーというお坊さんが旅の途中で立ち寄った村。
一番若いお坊さんのホクがかわいい。まだ少年みたいですね。

一番かしこいソーは、豊かな表情をしたおじいさんのお坊さん。
疲れて、幸せを知らない村人に、石からスープをつくることを教えようというのです。

お話の筋はほとんど『せかい1おいしいスープ』と似ているように思います。
楽しい食事会の宴があるところも。
ヨーロッパのほうの元話は、最後はほろっとしながらも、
ちょっぴりいたずらめいた、面白さがあります。
のせられたほうも、最後まで、ある意味だまされたということに気づいていないような部分もあったと思う。(特に『くぎスープ』。) 
記憶で書いていますが…。

でもこちらは、お坊さんの教えという枠があるので、
さわやかな気持ちになりながらも、面白みよりも講話的になっているところがあると思う。

黄色い衣を着た女の子といつも一緒にいる黒猫が、たくさんのページにみつかりますよ。

「せかい1おいしいスープ あるむかしばなし」
マーシャ・ブラウン 再話・絵/わたなべしげお 訳
ペンギン社



『三びきのやぎのがらがらどん』マーシャ・ブラウン
(参考:HPの『三びきのやぎのがらがらどん』の感想)

こんな絵本があるって知りませんでした。

マーシャ・ブラウンに渡辺茂男
これは、はずれはないでしょう。

あとがきをみると、
「フランスの昔話「奇妙なスープ」を素材にしたもの」

とありました。
絵本の原題は「石のスープ」

読んでみると、これ、「くぎスープ」というお話に似ているみたい。

「くぎスープ」
前に読んだのは、何だっけ、と。
瀬田貞二さんの『世界のむかしばなし』という本の中に入っている「くぎスープ」で、自分の感想を読みかえしてみると、スウェーデンのお話ということです。
(参考:HPの『世界のむかしばなし』の感想

スウェーデンとフランス。
似たお話があるんですね。
 

おなかをすかせた3人のへいたいが、村を見つけて、食べ物と寝る場所をほしいと思うのですが…。

食べ物を隠してしまう村人、最初はけちだなと思ったけど、
ちゃんと理由が書かれているところは、しんみりします。

でもそのあとは、楽しい。
赤い上着を着て、長靴、ナポレオンみたいな三角帽子のへいたい。
機転をきかせるのだけど、最初は、そんな気の回る人たちだと思ってなかった。

にんじんをきっている剣は、腰にさしていた武器じゃないですか?
考えたら、あまり気持ちよくないですが…。
この絵自体はとても好きです。


マーシャ・ブラウンの絵がいいです。
表紙なんか、とっても楽しそう。



(追記)
(参考:『しあわせの石のスープ』

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