「スウェーデンの森の昔話」
アンナ・クララ・ティードホルム 編・絵/うらた あつこ 訳
ラトルズ





トム・チット・トットのお話だったかな、名前をあてるやつ。
あのお話が、「ティッテリチューレ」になってるんですね。
トム・チット・トットと、ティッテリチューレ。
スウェーデン語になっても、なんか語感が似てますね。

「仕事を取りかえたおやじさんとおかみさん」
は、現代にも通じるなあ。

「ルーディ」
の話は、はじめて読んだかも。
妹の頭がとりかえられたのは、魔女のしわざかもしれないけど、
ルーディの頭が、生まれたときから羊の頭だったのはどうしてだろう。

「くぎスープ」のお話もありましたし、
「王女と大きな馬」
のブルンテのお話は不思議な感じがしました。
扉に入って戦うのは、何と? 出てきたのは若く変わったブルンテ自身?
三度扉から入ったり出たりする三度、は、やはりどの国の昔話でも。

「太陽と月の娘」
月に帰るわけじゃないけど、ちょっとかぐや姫みたい。
デ・パオラの、「ドロミテの王子」少し思い出す。
太陽が母で月が父っていうのが、ちょっと逆なような感じがして、
でも最後は、娘が父である月を見て、願うのですね。
こういう場面には太陽より月が似合うなと思います。美しい話です。