ゆきて帰りし道で

映画と、児童文学と、絵本 etc.

他ブログから引っ越してきました。 まだ体裁やリンクが不完全です。内部リンク切れしています。

ウィリアム・スタイグ

「馬車でおつかいに」
ウィリアム・スタイグ 作/せた ていじ 訳
評論社



『ロバのシルベスターとまほうの小石』 の、ウィリアム・スタイグです。

う~ん、これはあんまり面白くなかった。。

やはりロバ(エベネザーじいさん)がでてきました。


原題は語呂があっているのでしょうか? 「Farmer Palmer's Wagon Ride」
ファーマー・パーマー、って。

そのおひゃくしょうのパーマーさんは、ブタでした。

文章には、最初、パーマーさんとあるだけでブタって書いていないのですけど、
(太ったおくさん、太った長男、太った長女、太った次男、太った自分、と、
全部に太ったと付いているのがおもしろい。)
倒れてきた木を切るパーマーさんを、じいさんが写真に撮るところで、
「おのをふるっているブタのすがたを写しました」
とあります。

「パーマーさん」と書いているところもあり、「ブタさん」となるところもあります。

じいさんのことばは、<サムことば>になっているな~と思いました。
(参考:瀬田貞二さんの本『航路をひらいた人々』の感想

「ロバのシルベスターとまほうの小石」
ウィリアム・スタイグ 作/せた ていじ 訳
評論社



こちらもロバの絵本です。

これは、NHKの番組の「夢のつづき わたしの絵本」で、ゲストの人の紹介ではなく、番組のおわりのほうの絵本ソムリエの人のコーナーで、紹介されていた絵本だと記憶しています。

せたていじさんの訳の絵本だということを、そこで知りました。
いつか読んでみたいと思っていました。

私の読んだのは、新版のようで、スタイグさんのコールデコット賞の受賞のスピーチも載っていました。(訳 さくまゆみこさん)

ロバのシルベスターの家族は、仲がよくていいな。
シルベスターが姿を変えて(変えられて)しまうのは、考えたらおそろしい気がします。
永久にあのままだったら…。

それにシルベスターのこころが、永久にあのままだからいっそそのすがたになりきろう、という気持ちになっていくことに、考えさせられるものを感じた。

さいごは、結局、まほうの小石を見つけるまえと、同じ状態になるわけで。
でも、それでもねがいがかない、「みんなののぞみが、すっかりたりた」ことになる。

そして、くっついて幸せをかみしめる三人の姿。
説明しようとすると、幸せは身近にあるものだとか、そういうことばになってしまいそうだけど、
ただそれだけじゃないものも感じるような。 ありのままに素直に感動したい。

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