ゆきて帰りし道で

映画と、児童文学と、絵本 etc.

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ディズニー

と、いうわけで、ずっと書きたかった、爆問学問の昔話の回について、書けたところで、
タイミングよく、ディズニーの「魔法にかけられて」のTV放映を見ました。




以前に見たときの感想




昔話をディズニーが変更したり、ディズニーとして作り上げてきた世界、

それをディズニー自身がパロディーしている、という意外さとパロディー性があって、
面白いです。




白雪姫のりんご事件解決は、王子のキスではなく、従者が木の根っこにつまずいたおかげ、とわかったところですが、
この映画では、まさにその、「真実の愛のキス」の真価が試されるのでした。




(でも、白雪姫の元の話はちがっても、ねむり姫は王子のキスで目覚めるわけですよね…?)




なんだかんだいっても、映画、面白かったです。




エドワード王子、いさぎよいぞ。ねたみもしない。

お気楽王子かもしれないけど、ふたりをこっそり、応援したくなりました。

ふたりには幸せになってほしいですね。




ナリッサ女王に言わせれば「いつまでも幸せに暮らしましたとさ」が、「ない世界」なわけですか……この世界は。

ジゼルがきっと、変えてくれたんでしょうね。{/ピカピカ/}


「爆笑問題のニッポンの教養」 FILE 123「白雪姫は死ぬのがお好き?」
というのを見ました。





この番組は、もうちょっと科学とか物理的な学者の人を訪ねることが多いように思うんだけど、この回は、「昔ばなし研究所」の小澤俊夫さんをたずねるというので、おっ、と思ってみました。



小澤征爾さんのお兄さんで小沢健二さんのお父さん。
へえっ。どこかで聞いていたような気もするけど、改めて驚きました。



「昔ばなし研究所」、マンションの一室みたいなところでびっくりしました。{/目/}



内容は、たいへん興味深くて面白かった。



昔話には3回とかの繰り返しがあるとか、昔話の残酷性についてなどは、知ってはいたけど、小澤さんのお話がとてもわかりやすい。


 


(以下は思い出して書いています。細かい言い回しなどはそのままではありません。御諒承下さい。)



白雪姫は、3回殺される。

1回目は、きれいなひもで、絞められる。2回目は毒のくし。
3回目で、やっとおなじみの毒りんご。



ひも、くしのこともどこかで読んだけど、忘れててすぐにはでてこなかった。

りんごも、王子のキスでなくて、棺を運ぶ従者が木の根っこにつまづいたはずみで、のどからりんごが出たから生き返った。



「ディズニーはダメだね」、って、小澤さんが言うのはわかるけど、

太田さんが即座に賛成してたのは、ちょっとハラたった…。
まあ、太田さんならディズニーが昔話を壊してるとかそういう事わかってるだろうし、ご自分の考えもその通りなんだろうけど…。
(あとでNHKのサイトみてみたら、放送で言ってた以外のお考えもいろいろ書いていらした。)



私は、ディズニーアニメは話はめちゃくちゃにしたかもしれないけど、初期のとか、絵はきれいなんじゃないかと思うよ…。
白雪姫の動きのため、実際の人物の動きをスケッチして研究したりとかあったように思うし。

(だけど、アニメ見てないけど人魚姫の話をハッピーエンドにしている(?)っていうのは賛成できないけど…。)


 


それはともかく、白雪姫は何度も買い物して、だまされて、「バカなんじゃないかって話もある」、
とおっしゃっていた。




でもね、バカやったから、王子と結婚できた、って。

バカやらなかったら、こびととずっと住んで、洗濯やっていただろうって。

人間バカやってもいいんだよ、バカやっても幸せになれるんだよ、というメッセージがある。



なるほどな…、と思いました。

楽天的で、悲観しないで、でも一生懸命な市井の人たち、っていう感じで、いいメッセージを受け取りました。


 


シンデレラのお話。

シンデレラも、3回、舞踏会から帰ってきているそうだ。

なんで1回目で(プロポーズは2回目?)王子と結婚しなかった?



「それはずっと疑問だったけど、若い子が、悪いことやったり親に心配かけたりしてもさ、本当は一番きれいな自分っていうものを持ってて、認めてもらいたい、って思ってる。で、きれいな本当の姿になると、でもまた戻っていくんだよ。シンデレラも振れている。振り子のように。

そう思うと、シンデレラの姿は、若者の姿と思う。思春期のね。」



「ディズニーのダメなところは、(3回を1回にした)話のことだけじゃない。」

(そういうメッセージがなくなってるということ?)



そういう小澤さんの説は新鮮でした。


「ノートルダムの鐘」

1996年 アメリカ
監督 ゲイリー・トゥルースデイル/カーク・ワイズ


ディズニーのアニメ映画です。
ビクトル・ユゴー原作、「ノートルダム・ド・パリ」でしたか?
を、壮大なミュージカルで描きます。

吹替えを見ましたので、
カジモド石丸幹二さんの声でしたが、
元声はトム・ハルスって、「アマデウス」のモーツァルトの人ですか?
知らなかった~。

カジモドは容姿は醜くとも、心のやさしい青年。
ノートルダム大聖堂鐘楼に住み、
養い親で主人である、判事のフロローに、外へ出ることを禁じられています。
フロローは、世間は冷たいのでカジモドを守るためといいますが、それはウソ。
カジモドを引き取ったのにはわけがあります。

祭りの日、はじめて外へ出たカジモドは、踊り子のエスメラルダに出会います。
 

この映画、好きです{/ひらめき/}

この時期のディズニー映画、見てなかった。
この作品は、ロマンティックなプリンセスものじゃなくて、
かなり重くて、スケール感があって、カジモドを応援したくなるとともに、
フロローにも考えさせられることがあった。

フロローは相当にわるいキャラクター。
でも司祭に見咎められたとき、カジモドを引き取ったのは…?

そして、フロローがマリアさまに祈っているのを見て、
あ、やっぱり信じてるのだと思いました。
(♪今まで私は正しいことをしてきたのに…♪ みたいに歌っているのは、「違うだろう……」と思いつつも。)

 


聖堂は聖域ということで、逃げ込んだ者を、
判事や、兵士たちはつかまえることができない、ということで、話がすすみます。

エスメラルダが中にいるとき、祈る人たちの姿が見えました。
でも、その人たちが、カジモドを見ると、「鐘つき男はあっちへ行け」とののしるのです{/悲しい/}
びっくりしました~。
ということは、カジモドの設定が、「まったく姿が謎」の状態なのか、わかりませんでした。

カジモドの仲間が、動物ではなく、教会の石像(他の人には動きは見せない)
というのが面白いですね。


「ウォルト・ディズニー ピーター・パン」
メアリー・ブレア 画/
デイヴ・バリー&リドリー・ピアソン 文/橘もも 訳/
講談社



ディズニーのコンセプト・デザイナーだったメアリー・ブレアの絵で再構成された絵本。
雑誌MOEや、「「視点・論点」 アーサー・ビナード ”ふしぎの国のアリス”の不思議」
で、「ふしぎの国のアリス」のことを聞いてたから、この絵本が目にとまったとき、
アリスのほうを探したんだけど見当たらなかったので、こちら「ピーター・パン」にしました。

海賊船の絵が、帆の色がカラフルできれいだった。
人魚が髪をとかしているのも、ささっと描いているだけみたいなのにそれらしくて。
ウォルト・ディズニーが信頼していた人なんだなあ…と思いながら読みました。

3D吹替に続き、2D字幕を観てきました{/ハート/}

今回は赤の女王の玉座の部屋の様子など、見ることができました。
じゅうたんや、窓。窓の上にはハートの模様。

アリスが穴へ落ちたところの、扉がたくさんある部屋で、
小さいドアを見つけるのは、布(カーテン?)をあけたところにありました。
原作でも布のかげにありましたよね?

『愛蔵版 不思議の国のアリス』の、出版にあたってのマクミラン社の言葉によると
黒だけで刷られたテニエルの絵に、ハリー・G・シーカーが彩色したことにより、
「うす紫の服に縞模様の靴下というアリスのイメージが定着することになったのでした。」(p.180)

とあります。

だから、映画でも、靴下はどうなっているのか、興味がありました。

でも、靴を履いているから見えない…{/汗/}と思っていました。
この2回目観たとき、手袋(指なし手袋?)
が縞模様であることに気づきました{/ひらめき/}
そして、靴下が見えた場面があって、やっぱり縞模様でした{/!!/}

白の女王の兵士が並んでいる2人に1人(?)くらいは、馬の頭部の形の、かぶとをかぶっていました。
あれも、原作ででてきた、落馬ばかりする騎士を思い出しました。
だから、あのドジぶりがなくて、きれいに並んでいる兵士たちが整然としすぎてるので、
あの落馬の騎士の様子を、おかしく思い出しました。


そんなことで、集中していると、つい忘れそうになりました。
ジャバウォッキー
クリストファー・リーの声
おっとと。思い出してよかった。クリストファー・リーの声でした~。
嬉しかった。

チェシャ猫の動きがとても滑らかで、
ニヤニヤしてる不気味さよりかわいさの方を感じました。
さわってみたい~。
でもお茶会の席でマッドハッターは怒っていました。
目のまわりどす黒くして。
マッドハッターの怒りは相当深いのですね。




以下ネタバレあり
 
 
 

赤の女王、私は、ちょっとあわれになりました。

「愛されるより恐れられるほうが…」
「かわいい瞳をパチパチさせたら、両親のようにいう事をきくと」(台詞はうろ覚え)

赤の女王の気持ち、わかる部分もあるかも…。
コミカルに描かれている部分もあるので、ステインと一緒なら平気みたいだったけど{/大汗/}、
あの罰はこたえる罰じゃないですか…。
誰からも親切にされず、…って。

 
1回目は、マッドハッターに思いが行っていたけど、
2回目はアリスのことも気づきました。
言葉にすると無粋になるけど、アリスの心の成長を描いているように思えた。
「自分の道は自分でみつける」、って。

最初の、男の人の肩についてた芋虫。
旅立ちの日の、蝶。

あれはアブソレムだったのでしょうか。





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