「熊田千佳慕 メルヘンの世界1 ライオンのめがね・ふしぎのくにのアリス」
熊田千佳慕 絵・文
小学館



『ファーブル昆虫記の虫たち』『みつばちマーヤの冒険』などの、細密画を描かれる、熊田千佳慕さんの絵本です。

展覧会に行って、ピノキオやアリスの、服地のビロードのようなつやつやしたところの精密さなんかに、驚きました。
虫や花の絵は少し知っていたけれど、こういう絵も描かれるのですね。

そして、「ライオンのめがね」での原画で、ライオンの王様が眼鏡をかけてとっても嬉しそうに笑っている絵に、ひとめぼれ。
なんて、楽しそうな王様。そしてその毛並みの細やかなこと。

絵本がでていると知って、読んでみました。
「メルヘンの世界2」はピノキオと、オズのまほうつかいらしいので、そちらも読みたい。

「ライオンのめがね」の元のお話は、シャルル・ヴィルドラックという人が作者だそうです。
このお話は知らなかった。
「ふしぎのくにのアリス」のほうは、おなじみ、ルイス・キャロルですね。
千佳慕さんの絵は、これは確か、とても昔に描かれた絵だと思うのです。(確か、図録を見てたら、「オズのまほうつかい」のほうの絵は、ジュディ・ガーランドの映画の日本封切には間に合わなかったけど、映画を観て描いたわけじゃないのにジュディ・ガーランドに似ていて、残念、公開前に出版されてれば…というようなことが書かれていたように思う。)

とてもハイカラで、アリスの顔立ちなんか洋風で鼻が高くて、ちっとも昔ぽくありません。
絵は、テニエルの雰囲気は継承しているのかなあ? 公爵夫人なんか、似ているような気がしたけど。


「熊田千佳慕 メルヘンの世界2 オズのまほうつかい・ピノキオ」読みました。