「ジョニーのかたやきパン」
ルース・ソーヤー 文/ロバート・マックロスキー 絵/
こみやゆう 訳
岩波書店



岩波書店の新刊から。
広告を見て、これは、もしかしたら「おだんごパン」系統のお話ではないだろうか?
と思いました。
(参考:HPの感想 『ころころパンケーキ』『太陽の東 月の西』
『パンはころころ ロシアのものがたり』『おだんごぱん』
『ころころころパン』『しょうがパンぼうや』『ジャックと豆のつる イギリス民話選』

読んでみると、基本的にはそうでした。

「おいらは ころがる かたやきパン!
 ころがる おいらを つかまえて、
 たべられるもんなら たべてごらん!」(p.24)


でも、ルース・ソーヤーの独自の変更が入っているのでしょうか?
基本をふまえながらも、まったく新しいお話になっているようです!

とんがりやまの、メリーおばあさんグランブルおじいさんの丸太小屋に、ジョニーという手伝いの男の子がいます。
あるとき、にわとりや羊がきつねやおおかみにさらわれて、食べ物もなくなった小屋の暮らし。
ジョニーはこの家をでなければなりません。
少しの荷物と、おばあさんがいつも焼いてくれたかたやきパンを袋につめて、出て行くジョニーですが…。

マックロスキーの絵がすばらしい。
人の体のデッサンに、動きがあって、躍動的で楽しさが加わっているかんじ。

マックロスキーって、『ゆかいなホーマーくん』の人なんですね。(ドーナツのところ、なんとなく覚えている…)
後ろの著者等の紹介のページ見ていたら、マックロスキーの奥さんがルース・ソーヤーの娘、なんだそうです。

で、どんな話になってるかというと、それはお楽しみ。
こんなラストが待っているなんて、とっても素敵。
基本形のお話では、少々いやみなところもある「ころがるパン」君ですが、
なんだかプレゼントをしてくれたみたい。


マックロスキー 『かもさんおとおり』を後日読む


(追記)
(当記事、「こみやゆうさんのブログ」よりリンクしていただきました。
ありがとうございます{/ピカピカ/}:
参考記事