ゆきて帰りし道で

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ワルデマル・ボンゼルス

「みつばちマーヤの冒険」
ワルデマル・ボンゼルス 原作/熊田千佳慕 絵/
小学館



先に、高橋健二さん訳の「みつばちマーヤの冒険」を読みました。
プチファーブルと呼ばれる、熊田千佳慕さんの絵がついたみつばちマーヤの本があることを知り、見てみたくなりました。
(絵本といっていいのかわかりませんが、便宜上、カテゴリは絵本としておきます。)

なにせ絵がすごい。
プチファーブルと呼ばれるのは、絵の緻密さだけじゃなく、虫への愛があるからでしょうね。

熊田さんの絵の展覧会などあるようですが、その紹介などでお名前と絵の感じくらいは知っていたけど
ちゃんと絵を見たことははじめてです。
まだざっと見ただけなので、じっくり見てみないと。

お話は、ぎゅっと凝縮され短くなっているので、ぜひ、高橋さんなり、他の人の訳なり、
本もあわせてお読みになるといいと思います~{/ピカピカ/}。

いろいろな登場してくる虫。
あらためて、絵を見て、こういう虫だったかと思いました。
リボンをつけたマーヤ、花の帽子をかぶったカッサンドラおばさんや虫たち。
そういう、部分的には擬人化されていながら、自然界の姿をうつしているリアルさ。
ボンゼルスが目指したものを絵にうつしているように思えます。

シュヌックは、美しいとんぼです。
羽は確かに透明で美しいけれど、とんぼの体ってこうなっているのねえ…。
近くでみるとけっこう黒くて体も大きい。
くものハンニバルは、こんな形をしていたんだ。

夜の場面は、マーヤの夢ということになっているようですが…。
本を読んだときは夢とは思いませんでした。
熊田さんによると、クマバチは間違いで(熊田さんによると、おとなしいハチの仲間)、
スズメバチだそうですが、
高橋さんの訳では、くまばちになってました。

確かに、熊田さんの絵のスズメバチはデカイわ。。
クマバチはどんな大きさか知らないけれど、
スズメバチのこわさがこの絵でわかりそう。。





「みつばちマーヤの冒険」
ワルデマル・ボンゼルス/高橋健二 訳
国土社



小さいマーヤが、巣箱からはじめて出たとき、
その胸は希望に満ち、世界は美しさにあふれていました。

はじめて見る、湖にうつった空。
マーヤの冒険心は、仲間と一緒に巣でろうをつくったりすることより、外へ向いていました。

いろいろないきものたちとの出会い。
親切なものもいましたが、風変わりな出会いも。
危険もありました。
いつしか、小さなマーヤは若いみつばちへと成長します。
人間に会いたいという願いを持って。

ボンゼルスは、マーヤや他の生き物を、
簡略化してはいなくて、生態の特徴をいかしているのだろうなと感じました。

おっとりした口調のマーヤも、
危険に遭遇したときは、みつばちの誇りに燃え、
憤りの言葉を発します。それは迫力に満ちています。

それでいながら、名前もついた生き物たちは、親しみやすく、
ほんとうにこのような者たちがいそうな雰囲気です。

高橋さんの訳もよかったと思います。
解説によると、高橋さんは、1931年にボンゼルスがひらいた自作朗読会に行ったそうです。
若々しく見えるボンゼルスの写真も載っていました。


昼間の太陽に満ちた世界の美しさもさることながら、
私は夜の場面もすきです。
月夜の星。虫の音。

また、くまばちは恐ろしく、盗賊のように描かれていますが、
彼らの体は、よろいをまとっているように表現され、まるで兵士のようです。
その力強さは、マーヤをもうっとりさせるきらびやかさをもっているのです。
番兵のよろいが月で輝いていて、
「昼も夜もあれをぬがないのだ。」(p.164)

とマーヤが思ったとき、賛嘆しているように思われました。

みつばちの巣も、女王を囲む兵士の城、として描かれています。
忠誠心と統率力をもった兵士ばちの闘いは迫力がありました。

気になっているのは、くまばちの番兵がどうなったのか…。



(追記)
熊田千佳慕さんの絵の「みつばちマーヤの冒険」読みました。

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