「アルフレッド王の戦い」
C. ウォルター・ホッジズ 作/神宮輝夫 訳/
岩波書店




HPで一番初めにアップした本が『アルフレッド王の勝利』でした。
(参考:HPの『アルフレッド王の勝利』の感想

今年、一番初めに読んだ本がこの『アルフレッド王の戦い』
『アルフレッド王の勝利』の前の編にあたります。

あれから、サトクリフや、歴史のもの、読んできました。
まだまだわからないこと多いけれど、
このアルフレッド王は、アングロ・サクソンの王で、サトクリフのローマン・ブリテンの後の時代にあたるのですね。

ローマが去ったあと、ブリトン人が戦ったあのサクソンの時代がやってきたのですね。

だけれど、アングロ・サクソンの七王国も争いが絶えず、
ウェシクスが一番勢力があるようになったけれど、デイン人の侵入に苦しめられました。

アルフレッドは四男で、自分が王になるとは思っていなかったけれど、
偉大な王になったんですね。

この物語で描かれているアルフレッド王はとても魅力的です。
病気の発作に苦しめられながらも、思慮を失わず、亡くした兄を継いで、ウェシクスをデイン人から守りました。

この物語は、その王と同じ名を持つ、若い少年だったアルフレッドが、年老いた後、
かつての思い出を物語る形になっています。

幼い頃片足をなくし、身寄りもなかった少年アルフレッドが、
不思議な導きで、アルフレッド殿下が王となるしるしのような役目をします。

『アルフレッド王の勝利』では、こげたパンのエピソードなど、
伝説になっている事柄が描かれていましたが、
こちらでも、馬勒(ばろく)とか、伝説になっている事柄なのでしょうか? 

ホッジズのがまた、いいです。
表紙や、内表紙のアルフレッド王のかっこいいこと。

おもな人物の絵も、それぞれあったりするので、
バイキングの頭領の人とか、こんな感じだったのかなあ…と思いながら見ていました。

白亜の地面に描かれた馬の絵のまわりに陣営がある場面があって、
サトクリフの『ケルトの白馬』の本を思い出していました。