「ハイジ」(中)
「ハイジ」、中巻に進みました。
「名作ホスピタル」、ハイジ第2回の分と、内容はまた重なりました。
つまりは、ついに、ハイジが病気になってしまうところです。
番組は、アニメについてなのですが、
アニメはよく、原作のツボを心得てるんだな、と思わせられたのは、
ロッテンマイヤーさんだけだったら反抗なり、ずるもできるけど、
ロッテンマイヤーさんは必ず「お嬢さまが…」という言い方をする、と言っていた。
「罪悪感を利用されることはこわい」って言っていたと思う。
確かに原作でも、ロッテンマイアさんは「恩知らず」なふるまいをしないように言っていた。
おばあさまこそが、ハイジがもっとも恩知らずと思われたくない人だったので、
おばあさまがやさしく、すべて話すように言っても、話せないのでした。
おばあさまがくれた、きれいな本にあった絵は、
あれは、聖書の放蕩息子の話ですよね!
そうだったんだ、知らなかった。
おばあさまがやさしく諭してくれた、思ったように望みがかなわないときどうしたらよいか、
それはハイジの心にしみました。
またそれは、アルムのおじいさん、ペーターのおばあさん、お医者のクラッセン先生へと、
それぞれ広がっていくのでした。
シュピーリがうまいなあと思い、また面白くて愉快だったのは、
はっきりそうだと書いていないのに、通じるところ。
ゼバスチャンとチネッテがどうしてクラッセン先生のアルプス行きを知ったか、
ロッテンマイアさんが、クララの用意したハイジへのお土産を、なぜか機嫌よく包んでくれたわけ、
ペーターがクラッセン先生をにらんでいたこと、
面白くて、くすくす笑えてきます。
ゼーゼマンさんのユーモアふかいところも素敵です。
しかし、ロッテンマイアさんも、ハイジは困りものかもしれないけど、
スイスの、
には来てほしかったわけだから、そんなに誰をもじゃまものにしたいような人じゃないんですね。
わりとロマンチストかも?
ゼーゼマンさんも人を上から見ませんが、
いいなと思うのは、お医者のクラッセン先生と、アルムのおじいさんとのふれあい。
全然ちがう二人だけど、その山での散歩は楽しいひとときでした。
またクラッセン先生を慕って追いかけるハイジの場面。
ハイジは、先生の悲しみを知らないのですよね。
私もこの中巻を読むまで知らなかった。
J. シュピーリ 作/矢川澄子 訳
埼玉福祉会(大活字本シリーズ)
埼玉福祉会(大活字本シリーズ)
「ハイジ」、中巻に進みました。
「名作ホスピタル」、ハイジ第2回の分と、内容はまた重なりました。
つまりは、ついに、ハイジが病気になってしまうところです。
番組は、アニメについてなのですが、
アニメはよく、原作のツボを心得てるんだな、と思わせられたのは、
ロッテンマイヤーさんだけだったら反抗なり、ずるもできるけど、
ロッテンマイヤーさんは必ず「お嬢さまが…」という言い方をする、と言っていた。
「罪悪感を利用されることはこわい」って言っていたと思う。
確かに原作でも、ロッテンマイアさんは「恩知らず」なふるまいをしないように言っていた。
おばあさまこそが、ハイジがもっとも恩知らずと思われたくない人だったので、
おばあさまがやさしく、すべて話すように言っても、話せないのでした。
おばあさまがくれた、きれいな本にあった絵は、
あれは、聖書の放蕩息子の話ですよね!
そうだったんだ、知らなかった。
おばあさまがやさしく諭してくれた、思ったように望みがかなわないときどうしたらよいか、
それはハイジの心にしみました。
またそれは、アルムのおじいさん、ペーターのおばあさん、お医者のクラッセン先生へと、
それぞれ広がっていくのでした。
シュピーリがうまいなあと思い、また面白くて愉快だったのは、
はっきりそうだと書いていないのに、通じるところ。
ゼバスチャンとチネッテがどうしてクラッセン先生のアルプス行きを知ったか、
ロッテンマイアさんが、クララの用意したハイジへのお土産を、なぜか機嫌よく包んでくれたわけ、
ペーターがクラッセン先生をにらんでいたこと、
面白くて、くすくす笑えてきます。
ゼーゼマンさんのユーモアふかいところも素敵です。
「しかしクララは、理想のいぶきが相手じゃ、めんくらうんじゃないかな、ロッテンマイアさん?」(p.15)
しかし、ロッテンマイアさんも、ハイジは困りものかもしれないけど、
スイスの、
「きよらかな山の空気に咲きいでた、いわば、土にもふれずにおいたった娘」(p.14-15)
には来てほしかったわけだから、そんなに誰をもじゃまものにしたいような人じゃないんですね。
わりとロマンチストかも?
ゼーゼマンさんも人を上から見ませんが、
いいなと思うのは、お医者のクラッセン先生と、アルムのおじいさんとのふれあい。
全然ちがう二人だけど、その山での散歩は楽しいひとときでした。
またクラッセン先生を慕って追いかけるハイジの場面。
ハイジは、先生の悲しみを知らないのですよね。
私もこの中巻を読むまで知らなかった。